グラウン、カール・ハインリヒ(1704-59) Hyperion
S・クイケン&ラ・プティット・バンドの最新作!
グラウン:受難カンタータ《イエスの死》
カール・ハインリヒ・グラウン(1704-1759)は、プロイセンの宮廷楽長をつとめ、フリードリヒ大王の寵愛を受けた作曲家で、ハンブルク市の音楽総監督の地位にあったテレマンと並び称された高名な人物。歌手でもあったグラウンはイタリア語オペラを得意としていました。そして自らも28ものオペラを作曲しています。
この《イエスの死》はカール・ヴィルヘルム・ラムラーの福音テキストに作曲したものですが、ほぼ同時期にテレマンも同じテキストを用いた作品にとりかかっており、当世風に言えば「競作」になっていたのが興味深いところ。
後期バロックの厳格なスタイルを用いたテレマンと、イタリア・オペラを思わせる抒情的でのびのびとした旋律を用いたグラウンの作品とは、際立った対照を示しています。
グラウンの作品は1755年に初演、以降100年にわたって毎年受難週間に取り上げられるほどの名作となりました。
シギスヴァルト・クイケン指揮による演奏は、入念を極めた見事なもので、先にリリースされたC.P.E.バッハのオラトリオ『イエスの復活と昇天』に続く快挙といえる高水準な演奏となりました。
■カール・ハインリヒ・グラウン:受難カンタータ《イエスの死》
ウタ・シュワベ(ソプラノ)
インゲヴァン・デ・ケルクハヴェ(ソプラノ)
クリストフ・ゲンツ(テノール)シュテファン・ゲンツ(バリトン)
エクス・テンポレ
ラ・プティット・バンド
シギスヴァルト・クイケン(指揮)
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