JPY ¥7,150
アヴァンギャルド文学芸術運動がヨーロッパを主要舞台として展開し、それが世界各地域に波及していったのは事実である。しかしその形成過程や内的構造にまで分け入ってみるならば、彼らの作品は、ヨーロッパの外部に由来する表現様式からインスピレーションを受けたことで、その構造自体が生まれ変わってしまったと言ってもいい。第1部 二〇世紀アヴァンギャルドとプリミティヴ・アート(ピカソと"アヴィニヨンの娘たち";アポリネールと「太陽首切られて」/ツァラと「黒人詩に関するノート」;ストラヴィンスキーと『春の祭典』―ロシアの場合;シュルレアリスムのヨーロッパ批判―表象の人類学的変容)第2部 アヴァンギヤルドの思考から世界の生成へ(エメ・セゼール―世界というトポスの身体化;オクタビオ・パス―世界を受肉する詩学;荒川修作―世界のつくり直しとしての「建築する身体」;世界、そして見えない都市へ)   Honya Club.com


JPY ¥3,080
現代ほどあらゆるレベルで主体と他者との関係が問題にされ、他者への豊かな想像力、相互対話に基づく新しい関係性の創造が求められている時代はない。多文化・多民族社会アメリカにおける文学的営みは、他者への意識を様々な形で織り込み、問題化するテクストを生み出してきた。本書は、それらのテクストのいくつかを「他者」「眼差し」「語り」をキー・ワードに再検証し、人種・民族、ジェンダー、階級、セクシュアリティ、環境などが複雑に交差する問題系を考察する。これまでの研究・批評の蓄積を踏まえたテクストの最新の読みを、共有するキー・ワードを使ってわかりやすく提示し、それらを時代の流れに沿って配置している。読者は、歴史的なパースペクティヴのうちにそれぞれの問題が響き合い、変容するさまを読み取ることができるであろう。第1章 沈黙から対話へ―南部文学における眼差しと語りに関する一考察第2章 アメリカ文学に見られる自然への眼差しについてのスケッチ第3章 「愛」という名の罠―ホーソーンの『七破風の屋敷』について第4章 見える愛国者/見えない水夫/見られる他者―『レッドバーン』と『ホワイトジャケット』における黒人表象第5章 都市のアポカリプス―ポピュリズム、陰謀、ディストピア第6章 都市という暗黒大陸―『南回帰線』における移民・貧民あるいは「不適格者」達第7章 眼差しとパフォーマンス―ネラ・ラーセン作品における流動するアイデンティティ第8章 自足的なお伽の世界の魅力と限界―ユードラ・ウェルティの『デルタの結婚式』論第9章 他者の記憶を語ること―ヒサエ・ヤマモトの「フォンタナの火事」にみる人種差別と語りのポリティクス   Honya Club.com


JPY ¥5,280
序章 「ニグロ」のイディオム第1章 『見えない人間』の誕生(背景のラルフ・ウォルド・エマソン;リチャード・ライトを越えて;カラーフォビア(肌の色恐怖症)―ジョージ・S.スカイラー;カラーライン―黒人指導者W.E.B.デュボイス)第2章 『見えない人間』の展開(可視・不可視性;黒い仮面;肌を「パス」する;白い恐怖)第3章 「見えない人間」たちの自己証明(エリスンの個人主義;エマソンの「個人主義」;「グレイト・マイグレーション」・黒人のアメリカ化;「幻想の都市」と「愛される共同体」)終章 アメリカを構築する『見えない人間』ラルフ・ウォルド・エリスンの作品の解読を通し、そこに表れる人生の条件・社会における現象などがアメリカ文学に通底することを示し、「アメリカの信条」、アメリカ文学・文化・社会のあり方にアプローチする。   Honya Club.com


JPY ¥4,400
ユートピアとしての都市、ディストピアとしての都市、「愛の共同体」を求める黒人都市小説を読む!リチャード・ライト、ラルフ・エリスン、ジェイムズ・ボールドウィン、トニ・モリスンの作品を中心に。序 ユートピアとディストピア第1章 都市へ向かう第2章 都市文化第3章 地図のない都市―リチャード・ライトの『アメリカの息子』第4章 絶えず出現する都市―ラルフ・エリスンの『見えない人間』第5章 壁の上の番人―ジェイムズ・ボールドウィンの『山に登りて告げよ』第6章 愛の共同体―トニ・モリスンの『ビラヴド』エピローグ 見えない歴史、見えない都市R・ライトの『アメリカの息子』、R・エリスンの『見えない人間』、J・ボールドウィンの『山に登りて告げよ』、T・モリスンの『ビラヴド』の四作品の解読を通じて、"愛の共同体"を求める黒人のユートピアとデストピアを探る評論集。   Honya Club.com