激動する時代状況に身を置きつつ、つねに世界的な課題を視野に入れ、日本語の表現を切り拓いていった文豪たちの歩みを、テクストに即したどる。"近代"とは何かを問い続けた思想家として鴎外・漱石を読むスリリングな試み。鴎外とラディカリズムの精神―醇化する言語芸術的意識越境するラディカリズム―初期鴎外における"ジャンル"の抗争『隠微』を拓く言葉たち・"近代小説"史の古層―「舞姫」の"問い"1"捉え難き内部"、または、曇れる『胸中の鏡』―「舞姫」の"問い"2不可知なる自己―"世紀転換期"と"鴎外"的問題構制の始発"創作家への転生"、あるいは、自己解体―再稼動する鴎外の精神果たされなかった『技癢』の行方―「木精」の『寓意』のことなど『自由』と『伝承』と―鴎外・漱石の"近接"問題『情熱の否定』と『非人情』―一九〇六、鴎外・漱石と先端性ジャンルの交錯・ドラマと小説と―鴎外「半日」の芸術史的位置〔ほか〕激動する時代状況下、世界的な課題を視野に入れつつ、日本語の表現を切り拓いていった文豪たちの歩みを、テキストに即し辿る。「近代」とは何かを問い続けた思想家として鴎外・漱石を読むスリリングな試み。
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