「ステップアップ書法」シリーズは、ある程度の書の基本ができている初・中級者がワンランク上の書を目指すための技法書です。これまでに必ずしも十全に掘り下げられなかった実践的なテーマを取り上げ、書表現の幅を広げ、技法を磨き上げることを目的とします。本書では、細字を取り上げます。細字とは小さな文字の表現ですが、展覧会などの大作が主流の今日、脚光をあびることが少なくなってしまいました。しかし、きれいな文字を丁寧に書くという細字表現は、すべての書表現の根幹ではないでしょうか。そのような視点から、本来の美しい書のあり方を取り戻すのが細字表現なのです。そのような細字に接することにより、本当の「いい書」「美しい書」に気づき、書表現を根幹から磨き上げるきっかけとしましょう。第1章 細字の美しさを見直そう(細字とはどんな表現か;細字の魅力とその美 ほか)第2章 細字表現マスター術(細字表現の可能性;細字楷書のポイント ほか)第3章 細字表現の展開(鍾〓(よう)の細楷からの展開;王羲之の細楷からの展開 ほか)第4章 さまざまな細字作品(蘇軾「望湖樓醉書其一」;李白「春夜洛城聞笛」 ほか)第5章 細字を学ぶ・生かす(金字・銀字の技法;美しい文字とは ほか)初・中級者がワンランク上の書を目指すための技法書。本書では、細字を取り上げる。細字を学ぶことは、書の基盤を見据え、表現を磨くことにつながる。日々の暮らしの中で楽しむ書のあり方を追求する1冊。
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