海賊王ヘンリー・エヴリーとグローバル資本主義の誕生。17世紀、悪の限りを尽くした"全人類の敵"は、法律の先を行く"船上の民主国"をつくった。そして、彼らが暴れなければ、"東インド会社"(世界初の株式会社)の発展はなかっただろう。はじめに 一六九五年九月一一日インド洋、スーラト西方沖第1部 遠征隊第2部 反乱第3部 掠奪第4部 追跡第5部 裁判エピローグ:リベルタリア現代のグローバル資本主義の誕生について語ろうとすると、「海賊」はもっとも重要な存在のひとつだ。彼らを代表するのが、18世紀のいわゆる「海賊の黄金時代」のロールモデルとなった、最も悪名高い海賊王、ヘンリー・エヴリー。ヨーロッパでは知らない者がいないほど有名で、ある意味で英雄視されてもいる。そして、世界初の株式会社といわれる東インド会社が国家から独立した企業として機能するのに、海賊の存在は無視できなかった。そして、共同体として活動を続けるために、海賊たちは労働者協同組合や保険、憲法などの萌芽ともいえる制度をつくり「船上の民主国」を築いたと言われる。彼らは世界の?秩序"を変える火種をつくったのだ。ユニークな視点で、世界経済の歴史と、現代にもつづく民主的な仕組みの土台についてひもとく一冊。【本書の目次】■第1部 遠征隊1 生い立ち2 テロの行使3 ムガル帝国の台頭4 全人類の敵 5 二種類の富6 スペイン遠征社7 世界の征服者8 足止めされて■第2部 反乱9 飲んだくれ甲板長10 ファンシー号11 海賊の詩12 サー・ジョサイアは売るか、買うか13 西風海流14 ガンジ・サワーイー号15 帰って来たアミティ号16 後続船に頓着なく17 プリンセス■第3部 掠奪18 ファテー・ムハンマディ号19 けたはずれの財宝20 対抗するストーリー21 復讐22 戦場の東インド会
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