大河ドラマ「真田丸」の時代考証者が書き下ろす、知恵者の戦国サバイバル。北は上杉、南は徳川、東は北条に囲まれた、戦国の草刈り場・信濃の国衆から、主君を次々と乗り換えて、ついに豊臣大名にまでのしあがった昌幸の調略。序章 「国衆」から「大名」へ(真田昌幸の出発点とその父幸綱;武田家の宿老として ほか)第1章 武田氏と北条氏の抗争(謙信の死後、「御館の乱」勃発;上杉領をうかがう真田昌幸 ほか)第2章 真田昌幸の沼田領経略(上野での抗争が始まる;小川氏の従属 ほか)第3章 天正壬午の乱における真田昌幸(武田氏の滅亡;織田氏に従属する ほか)第4章 秀吉・家康の対立のなかの真田昌幸(上田城の構築;矢沢頼綱が上杉氏に従属する ほか)第5章 秀吉への従属と「沼田領問題」の展開(徳川家康の秀吉従属;秀吉から討伐命令を出される ほか)第6章 「沼田領問題」の帰結と小田原合戦(「沼田領」の三分の二の引き渡し;名胡桃城事件 ほか)終章 豊臣大名となった真田氏(真田信幸の沼田領支配開始;豊臣大名としての真田氏)大河「真田丸」時代考証者による真田昌幸論 戦国大名研究でつとに知られ、2016年NHK大河ドラマ「真田丸」の時代考証も務める歴史学者・黒田基樹氏が、信濃国小県郡の国衆(小領主)に過ぎなかった真田昌幸がいかにして上杉・北条・徳川といった戦国大名たちと渡り合い、大名へとのぼりつめていったのかを、膨大な史料で明らかにしていく、渾身の真田昌幸論。 長兄・次兄の死により家督を継いだ昌幸は、北条氏と熾烈な抗争を繰り広げながら、上杉景勝、徳川家康、羽柴秀吉と次々と主君を乗り換え、最後は豊臣大名へとのしあがる。その陰にあった細かな調略の数々を、著者は丹念に読み解いていく。そこから浮かび上がってくるのは、存続をかけて智略を
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