授業形式の語り下ろしで「わかりやすい通史」として絶賛を博した「昭和史」シリーズ戦前・戦中篇。日本人はなぜ戦争を繰り返したのか―。すべての大事件の前には必ず小事件が起こるもの。国民的熱狂の危険、抽象的観念論への傾倒など、本書に記された5つの教訓は、現在もなお生きている。毎日出版文化賞特別賞受賞。講演録「ノモンハン事件から学ぶもの」を増補。昭和史の根底には"赤い夕陽の満州"があった―日露戦争に勝った意味昭和は"陰謀"と"魔法の杖"で開幕した―張作霖爆殺と統帥権干犯昭和がダメになったスタートの満州事変―関東軍の野望、満州国の建国満州国は日本を"栄光ある孤立"に導いた―五・一五事件から国際連盟脱退まで軍国主義への道はかく整備されていく―陸軍の派閥争い、天皇機関説二・二六事件の眼目は「宮城占拠計画」にあった―大股で戦争体制へ日中戦争・旗行列提灯行列の波は続いたが…―盧溝橋事件、南京事件政府も軍部も強気一点張り、そしてノモンハン―軍縮脱退、国家総動員法第二次大戦の勃発があらゆる問題を吹き飛ばした―米英との対立、ドイツへの接近なぜ海軍は三国同盟をイエスと言ったか―ひた走る軍事国家への道独ソの政略に振り回されるなか、南進論の大合唱―ドイツのソ連進攻四つの御前会議、かくて戦争は決断された―太平洋戦争開戦前夜栄光から悲惨へ、その逆転はあまりにも早かった―つかの間の「連勝」大日本帝国にもはや勝機がなくなって…―ガダルカナル、インパール、サイパンの悲劇から特攻隊出撃へ日本降伏を前に、駆け引きに狂奔する米国とソ連―ヤルタ会談、東京大空襲、沖縄本島決戦、そしてドイツ降伏「堪ヘ難キヲ堪ヘ、忍ビ難キヲ忍ビ…」―ポツダム宣言受諾、終戦三百十万の死者が語りかけてくれるものは?―昭和史二十年の教訓ノモンハン事件か
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