JPY ¥858
太平洋戦争は終戦前の半年だけで、戦没者が一〇〇万人を超えた。うち、民間人は約七〇万人が犠牲となっている。輸送船の乗組員の海没者の他、無差別の都市爆撃で、原子爆弾で、軍需工場への爆撃で、勤労動員中の空襲で亡くなった人々、引き揚げ途中やシベリア抑留中の死亡者も、みな等しく戦没者である。「無名戦士の墓」である千鳥ヶ淵戦没者墓苑に安置されているのは、戦友や遺骨収集団が持ち帰り、ついに故郷に帰ることのできなかった遺骨である。日本には氏名が判明した軍人・軍属の英霊を祀る靖国神社はあっても、民間人のすべての戦没者の御霊を祀り、追悼する常設の施設はまだない…。序章 八月十五日の玉音放送と日本人第1章 靖国と千鳥ヶ淵を結ぶ「桜花の絆」第2章 あの戦争が六カ月前に終わっていれば…第3章 生と死の運命を分けた一瞬第4章 敗戦時に突きつけられた悲惨な現実第5章 残虐をきわめた米軍の「焦土作戦」第6章 見捨てられた「海の墓標」六万柱第7章 占領支配で大きく変わった日本人の心靖国神社、千鳥ケ淵戦没者墓苑。なぜ日本では戦没者が、別々に眠っているのか。靖国神社と千鳥ケ淵戦没者墓苑を通して知る、太平洋戦争の真実とは。敗戦時に突きつけられた悲惨な現実などを綴る。   Honya Club.com


JPY ¥1,100
妻や家族に想いを残し、戦場に送り込まれた父や兄。困窮する残された家族。戦争は、家庭をまるごと破壊する。戦没者遺族が、ウクライナに心を寄せながら、二度と戦没者を生み出さない日本をと、憲法9条を守る決意を込めて語る「悲しみと怒りの証言・資料集」です。序章 ロシアのウクライナ侵攻と日本のアジア・太平洋戦争(今のウクライナは、八〇年前の日本;戦争は国家を豹変させる―歴史を学ぶ意味;私たちにしかできない活動を;「先の戦争」をどう見るか)第1章 中国戦線で戦死した兵士とその家族(戦傷死セルニ付キ差出人ニ返送、相成候;何でおれまで行かないかんのだ;「誉れの家」に負わされたもの;「関東軍特種演習」と満州支配;志願兵として台湾で戦病死した兄;「夫は死んで、母子の命を救った」と自らをなぐさめた母;実父も養父も、その弟たちも戦地へ)第2章 太平洋戦線で戦死した兵士とその家族(特攻潜水艦「伊361号」からの手紙;日本軍司令官たちの責任の取り方―インパール作戦の兵士たちの証言から ほか)第3章 戦没者遺族の終わらぬ「戦後」(「戦死」確認はどのように行われたか;生還者・遺族は、自力で安否確認・遺骨収集 ほか)終章 憲法九条は、戦没者の遺言 語り継ぐ私たちの戦中・戦後の体験(「海没」した父のこと、ウクライナと日本の「軍拡」路線のこと;戦争遺児として思うこと ほか)   Honya Club.com