非業の死か、自業自得か。影があるから光が見える。暗闇から浮かび上がる西洋絵画の本質。古今の名画で綴る、妖しくも美しい西洋絵画史。1 聖書の死2 神話の死3 権力者の死4 哲学者の死5 佳人の死6 民衆の死大好評シリーズ「アルケミスト双書」から『闇の西洋絵画史』篇が登場!西洋美術の「闇」の側面を浮かび上がらせる、妖しくも美しい西洋絵画史シリーズ(フルカラー)。著者は編集者で評論家の〈山田五郎〉。■著者・山田五郎より西洋絵画には、教科書には載せられない「影の名画」もあれば、逆によく見る名画に「影の意味」が隠されていることもあります。けれども、今日の感覚では不健全と思える表現や寓意も、描かれた背景を知れば納得でき、見え方が変わってくるはずです。西洋絵画の本質は、その最大の特徴である陰影法と同様に、光のあたる表面だけではなく闇の側面も見ることで、はじめて立体的に浮かび上がってくるのではないでしょうか。■本シリーズの特徴・1冊1テーマを詳説・類をみないユニークな切り口・1冊あたり約70作品を掲載・コンパクトで瀟洒な造本・本物の美術の教養に・ゲームや漫画他、創作のための資料としても■シリーズ*第1期:【黒の闇】篇〈1〉悪魔〈2〉魔性〈3〉怪物〈4〉髑髏〈5〉横死*第2期:【白の闇】篇〈6〉天使〈7〉美童〈8〉聖獣〈9〉楼閣〈10〉殉教■まえがき(〈5〉横死)死や殺人はそれだけでも悲劇であり、死者の立場や数によっては歴史的事件にもなりえます。ゆえに絵画の題材になることも多いのですが、西洋絵画に描かれる死は、私たち日本人の目にはことさら残酷に映りがちです。その原因は、遠近法や陰影法を駆使してリアルに描く技術的特性だけでなく、遺体に対する感覚の違いにもあるのではないでしょうか。輪廻転生を信じる仏教では、遺体は塵
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