耐え難いほど正義に反する、再審開始取消し東京高裁決定。東京高裁はなぜ誤ったのか。5点の衣類、DNA鑑定、自白など証拠の評価をあらためて検証する。第1部 覆された再審開始決定―本当に「死刑が妥当」なのか(悪意に満ちた決定;弁護側主張をことごとく否定 ほか)第2部 画期的な地裁の決定、そして曲折(再審開始か、地裁審理がいよいよ大詰め;最高の決定が出た、そして、これからのこと ほか)第3部 即時抗告審で浮き彫りになった「おかしな点」(やはり違法捜査のオンパレードだった;1.4トンもの味噌を仕込んでまで死刑を維持しようとする検察 ほか)第4部 DNA鑑定をめぐる攻防(身柄拘束45年にして「再審・無罪」の可能性が仄見えてきた;検出されなかった被害者のDNA型 ほか)第5部 支える―袴田巖さんへの共感の輪(「無罪を主張した」/元裁判官の告白―熊本典道さんインタビュー(2007年2月25日、福岡市東区にて);ボクシング界と袴田事件 ほか)1966年に静岡県清水市で発生した、強盗殺人放火事件。袴田巌さんは逮捕され、一貫して無罪を主張したが、1980年に最高裁で死刑が確定した。2014年に静岡地裁が再審開始を決定、死刑及び拘置の執行停止を命じ、48年ぶりに釈放された。しかし、2018年6月11日に東京高裁は再審開始を認めず、再審請求を棄却した。弁護側は今後、最高裁に特別抗告をする見込みだ。 静岡地裁への再審請求審の過程で、違法取調べ、自白強要、証拠偽造など幾多のおかしな点があぶり出された。再審請求審の全体を振り返りながら捜査や裁判の問題点を説き起こし、死刑冤罪が現代の司法に突き付ける教訓を考える。第1部 覆された再審開始決定──本当に「死刑が妥当」なのか第2部 画期的な地裁の決定、そして曲折第3部 即時抗告審で浮き彫り
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