先人たちは古くから漢詩に親しむことによってみずから情操を高めるとともに、日本語の表現力を豊かにしてきた。その数々の漢詩の中から、これだけは知っておきたい中国の詩90篇、日本の詩10篇を厳選。二千年以上前の古代の詩から、明治期の詩までを網羅。作者は、李白、杜甫をはじめとして、陶淵明、王昌齢、白楽天、蘇東坡ら文人、さらに項羽、曹操ら武将、そして上杉謙信、西郷隆盛、乃木希典ら日本人と多彩。読んで覚えて愉しめる格好の入門書。聞き覚えのある、あの名言と故事成語。元となった詩と、作者をやさしく解説。第1章 唐代以前の詩(帝力何か我に有らんや―「撃壌歌」、『十八史略』;窈窕たる淑女は君子の好逑―「関雎」、『詩経』 ほか)第2章 唐代前期の詩(人生意気に感ず―「述懐」魏徴;歳歳年年人同じからず―「白頭を悲しむ翁に代わって」劉廷芝 ほか)第3章 李白と杜甫の詩(峨眉山月半輪の秋―「峨眉山月の歌」李白;飛流直下三千尺―「廬山の瀑布を望む」李白 ほか)第4章 唐代後期の詩(月落ち烏啼いて霜天に満つ―「楓橋夜泊」張継;慈母手中の線―「遊子吟」孟郊 ほか)第5章 唐代以後の詩(一鳥鳴かず山更に幽かなり―「鐘山即事」王安石;淡粧濃抹総て相宜し―「湖上に飲む、初め晴れ後雨ふる」蘇東坡 ほか)第6章 日本人の漢詩(去年の今夜清涼の侍す―「九月十日」菅原道真;満室の蒼蝿掃えども去り難し―「海南行」細川頼之 ほか)2000年以上前の古代の詩から、明治期の詩まで、日本人の教養の根幹である漢詩の中から、中国の詩90篇、日本の詩10篇を厳選。読んで覚えて愉しめる格好の入門書。著名な言葉の由来がわかる1冊。
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