「日本橋から唐、オランダまで境なしの水路なり」―江戸時代中期、ロシア船の来航に危機感を抱いた兵学者・林子平は、外敵から日本を守る戦略・戦術・戦法の入門書『海國兵談』、を著し、大砲と軍艦の配備を訴えた。それから六〇余年、ペリー率いる黒船艦隊の再来航を前に「大砲を数多く製造し、これらを陸地に設置する」という林子平の発想が品川台場として実現。さらに外国船に打ち勝つ方策を学んだ攘夷の志士たちは「黒船恐れるに足らず」との自信を持ち、それが維新の原動力となっていく。太平の世に警鐘を鳴らした先覚者・林子平の『海國兵談』全文を現代語訳!水戦(海上における戦闘)陸戦(陸上における戦闘)軍法及び物見(軍の刑法・規則と偵察・斥候)戦略(作戦戦略・戦術・戦法)夜戦(夜間における戦闘)撰士及び一騎前(士卒の選抜と個人装備品・各個の戦闘)人数組附人数扱(部隊の編制・編成、部隊を動かす手段・方法について付記)押前、陣取、備立及び宿陣、野陣(行進、集結、戦闘展開と宿営、野営)器械及び小荷駄附糧米(兵器・戦闘用資器材と兵站、糧食米について付記)地形及び城制(地形の概要と城郭・築城)〔ほか〕「日本橋から唐、オランダまで境なしの水路なり」−江戸時代中期、ロシア船の来航に危機感を抱いた兵学者・林子平(はやししへい)は、外敵から日本を守る戦略・戦術・戦法の入門書『海國兵談(かいこくへいだん)』を著し、大砲と軍艦の配備を訴えた。それから60余年、ペリー率いる黒船艦隊の再来航を前に「大砲を数多く製造し、これらを陸地に設置する」という林子平の発想が品川台場として実現。さらに外国船に打ち勝つ方策を学んだ攘夷の志士たちは「黒船恐れるに足らず」との自信を持ち、それが維新の原動力となっていく。太平の世に警鐘を鳴らした先覚者・林子平
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