この本は、自分で文章を音読し、読解シートを使って自分で考えをまとめ、最後に短い感想文を書くことで、お子さんたちが、読解力と表現力を身につけられる、すなわち「真の国語」が学べる教材です。 近年特に多くみられる傾向として、小学生、中学生の子どもたちの中に「声に出して音読してはいるけど文章の中身がまったく頭に入っていない」人が、一定数存在するという例があげられます。そのようなお子さんたちも、きちんと文章の意味をとらえられるようになり、さらに正しく考えて、自分の考えを書きあらわすことができるようになる、それが「真の国語」であり、私ども言問学舎とこの本が、目指すところです。真の国語力、読解力を身につけるためには、音読が大変効果的です。文章というものは、それぞれ固有の意味とアクセントを持つ言葉同士が組み合わされ、成り立っていますが、その組み合わされ方によって、文章として固有のしらべや手ざわりが生まれています。それらを言問学舎と本書では「音韻」とまとめて呼んでいます。その「音韻」をつかむことで、文章の中の強弱や、押さえるべき重要なポイントもつかみやすくなるのです。これが、国語力、読解力をつけるために音読が有効だということの、核心の部分です。この本の文章を、DVDの小田原漂情(はい、わたくしです)の音読と一緒に、まず読んでみて、それから読解シートに、自分の考えを書いて下さい。正解を求めている箇所以外は、読んだお子さん自身の考えを書くのが、やっていただくべきことです。そして最後に、付属の原稿用紙に、みじかい感想文を書いてみましょう。ひとつできたら、またつぎへ。言問学舎の国語の授業でこの方式の授業を受けた4年生以上のお子さんたちは、だいたい2、3ヶ月で、600字から800字程度の文章は、苦にせず書ける
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