まちで服を買い、おしゃれを楽しむ。快適なユニフォームに身を包み仕事をする。そんなありふれた風景をつくったのはいったい誰か。ファッション・デザイナーの桑ちゃんは、着ごこちの良いふだん着をつくるために生涯を捧げた人だった。桑ちゃんに学ぶものの見方、考え方。第1章 神田川のほとりで第2章 家族の思い出と絆第3章 着もの姿から、モガスタイルへ第4章 ジャーナリストの眼、手、足第5章 戦時の服飾デザイナーデビュー第6章 焼跡、洋裁教育、そしてデザインへ第7章 生活の風景、社会の風景が変わる第8章 モダン・デザインの光と影のはざまで第9章 素直にひたむきにふつうの人の「より良い生活」を提案した服飾デザイナー桑澤洋子(1910-77)。戦中の勤労服から、戦後はユニフォームやふだん着を手がけるなど、現在につながる衣服のデザインシステムをつくり上げました。また、桑沢デザイン研究所、東京造形大学を創立し、亀倉雄策、田村茂、佐藤忠良、勝見勝、河野鷹思らと共に当時のデザイン界を牽引する教育者としての活動もみせた桑澤洋子。幼少期の出来事、働く女性としての生き方、デザインへの熱い想いが伝わるエピードなど、彼女の生涯を通じて、その活動と思想がわかる1冊です。◎アーティスト桑澤洋子(くわさわ・ようこ)1910年東京神田生まれ、1977年没。建築雑誌『住宅』記者を経て、『婦人画報』の編集に関わるも第二次世界大戦勃発。戦時中は洋裁を学び、1942年婦人画報社を退社、「桑澤服飾工房」を開店するも空襲に合い消失。終戦後は、服飾デザイナーとして『婦人画報』をはじめ各誌に洋裁、スタイルの提案を寄せる。ふつうの人の「より良い生活のために」を指針に、工場の作業衣、ユニフォーム、制服のデザインや、百貨店の既製服コーナー設置提案、オリンピック東
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