屋久島には縄文杉に代表される樹齢一〇〇〇年以上のヤクスギがある。また、世界でこの島にしかない固有種や固有変種のヤクシマシャクナゲ、イッスンキンカ、シャクナンガンピ、などの花々が咲く。本書はこれらの樹や花々の不思議な物語を綴ったものである。樹編(永遠の契り夫婦杉;母杉の怒り;大楠の怪;ウィルソン株の神;縄文杉の神 ほか)花編(ルピナス畑の夢;クワンスの咲く土手;遺言とコスモス;白蝶とクチナシ;松五郎爺とサンタンカ ほか)樹と花には精霊が宿り、その働きによって樹は瑞々しく茂り、花は虹色に咲く…。屋久島出身の作者が、猟師の父やその仲間たちから聞いた話や実体験したことを、樹や花の不思議な物語に綴り、自ら描いた画を添えた書。
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