テクスト研究 カント『永遠平和のために』論評シンポジウム フィヒテとロマン主義研究論文 イェナ期におけるフィヒテ自我論の一考察―非我との相互規定的な関係から書評 ヴィルヘルム・G・ヤコプス著(鈴木崇夫、パトリック・グリューネベルク訳)『フィヒテ入門講義』独文要旨報告 日本フィヒテ協会会務報告第 36 回フィヒテ協会大会は,COVID-19 の影響のため,オンラインによる短縮された形での開催を余儀なくされましたが,例年どおり『フィヒテ研究』には力作を揃えることができました.巻頭には,4 回目となった「テクスト研究」の論考(提題者:寺田俊郎氏,熊谷英人氏,司会:杉田孝夫氏)が掲載されております.今回取り上げられたテクストは,「カント『永遠平和のために』論評」(Zumewigen Frieden. Ein philosophischer Entwurf von Immanuel Kant) でした.次に,シンポジウム「フィヒテとロマン主義」に関する総括(大橋容一郎氏)と提題をもとにした論考(平井涼氏,小林信行氏,松岡健一郎氏)が続きます.シンポジウムのタイトルにふさわしく,フィヒテとロマン主義を主題とし,とりわけノヴァーリスあるいはシュレーゲルとフィヒテの関係に焦点をあてた議論が展開されています.また今号には,公募論文が 1 本掲載されております.若手研究者によるすぐれた研究論文です.これらに続けて,ヴィルヘルム・G・ヤコプ著(鈴木崇夫,パトリック・グリューネベルク訳)『フィヒテ入門講義』の若手研究者による書評(橘智朗氏)が掉尾を飾ります.(編集後記より)
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