第1章 欠陥寸法測定の基礎第2章 欠陥高さ測定手順第3章 端部エコー法第4章 TOFD法第5章 フェーズドアレイ技術第6章 概略欠陥高さ測定法付録A 欠陥長さの測定方法付録B 超音波探傷試験方法以外の欠陥高さの測定方法社会の安全と安心は、検査によって確保されている。人の身体検査、自動車の車検、空港での出入国検査、食品の検査、工業製品の検査などが、身近な検査の例である。検査は人を含めたもの(者、物)の健全性(目的を果たす機能の健全性ばかりでなく、社会に危害を及ぼさないという健全性を併せて)を調べる手段であるが、ものの形と機能を損なうことなく検査を実行するために、あたかも透視のような非破壊試験の技術が利用されている。その代表が、放射線透過試験と超音波探傷試験である。工業製品では、製造時に品質管理の一環の製造検査として放射線透過試験を行い、溶接欠陥などの製造欠陥を検出し、これを除去する補修と取替えを行う。さらに、使用中にも定期検査などで超音波探傷試験を行い、使用中に発生した疲労き裂、応力腐食割れなどの欠陥を検出し、製品の健全性の評価を行う。健全性の評価には、欠陥の有無ではなく、欠陥の定量的な寸法が必要となる。そのために、超音波探傷試験では、欠陥の検出の技術に加えて、欠陥の定量的な寸法測定の技術が必須である。寸法測定をサイジング(sizing)という。本書は超音波探傷試験における最新の欠陥寸法測定の技術と適用例をまとめた実務書である。国内はもとより外国でも、過去に類書はない。本書は原子力発電所の機器での経験と成果をベースにしているが、他の工業製品にも広く適用が可能である。本書は6章と付録で構成されている。1章「欠陥寸法測定の基礎」、2章「欠陥高さ測定手順」に続いて、3章以下で3章「端部エコー法
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