千年の都「京都」は、旅行の大衆化がなされた江戸時代からすでに大人気の観光地でした。しかし、せっかく京都に訪れても、観光名所がどこにあるのかわからなかったり、各所の由来について知らなかったりすると、旅行の楽しも半減してしまいます。そこで必要となったのが旅行ガイドブックでした。江戸時代には『京童』(一六五八)を皮切りに、多くの京都のガイドブックが出版されました。なかでももっともポピュラーなものが『都名所図会』(安永九年(一七八〇)刊)およびその続編の『拾遺都名所図会』(天明七年(一七八七)刊)です。(中略)本書『江戸時代京都名所事典』では、その『都名所図会』および『拾遺都名所図会』に載る記事をいまの言葉に直して紹介しています。1 京都中心部(その一)2 京都中心部(その二)3 京都中心部(その三)4 京都東部5 京都西部6 京都南部江戸時代後期の京都を美しいカラー古地図と現代地図とともに、事典形式で案内する本。京都の長い歴史と地理、庶民や貴族の暮らしがうかがえるエピソードが満載です!祇園囃子とともに美しい山鉾が街を巡る祇園祭。京都最古の花街・上七軒。菅原道真ゆかりの北野天満宮や菅大臣神社。京の食文化を支え、今も活気あふれる錦市場。寺田屋事件の後、坂本龍馬が身を寄せた薩州屋敷。清少納言が『枕草子』に記した井戸。歌川広重の『東海道五十三次』にも描かれた三条大橋。森〓外の短編で有名な高瀬川……。時代を超えて2つの地図を対比させることで、当時の京都が鮮やかによみがえります。本書は、主に『都名所図会』に載る名所・旧跡、寺社のほか、天皇・上皇ゆかりの場所、幕府施設、道・坂・橋、町、著名人の居宅などを『改正京町御絵図細見大成』と「現代地図」を交えて事典形式で解説。【目 次】はじめに凡例●1 京
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