私たちは、社会でプラスチックが果たしている役割を変えることができる。プラスチック製品の生産方法と使い方を設計し直すことができる。変化は、プラスチックに「価値を付加する」ことから始まる。プラスチックごみはエネルギーに変換でき、プラスチック汚染の除去作業は何百万もの人々を貧困から救い出すことができる。さらに、ほとんど目には見えないがそこら中にあるマイクロプラスチックを海から除去する技術や方法もある。現在、プラスチックは「問題」である。だが、「解決策」にもなれる。それが本書のメッセージである。第1章 思い知った汚染の深刻さ―環境活動家マルコ・シメオーニ第2章 新しいビジネスモデルを提案―環境起業家グンター・パウリ第3章 必要なのは知的な設計第4章 メッセージを掲げた船で世界を巡る第5章 プラスチックと土壌の「目標と原則」第6章 廃棄するか、ごみを活用するか?第7章 難燃剤などの化学物質の"カクテル"を安全な代替物へ第8章 ごみに価値を与え、プラスチック汚染を終わらせる第9章 自然界の海藻を活用する第10章 1+1=3、新しいシステムが多くの便益を生む第11章 100年ビジョンで考え、レガシーを残すキャプテンになる好機プラスチックはもう使ってはいけないのか?海洋プラスチック問題が世界的課題になるなか、ダボス会議で「21世紀のリーダー」の1人に選出され、「ブルーエコノミー」や「ゼロエミッション」の提唱者でもあるサステナビリティ分野の起業家グンター・パウリ氏が、プラスチックの生産方法と利用の仕方を変え、経済を回す新しいビジネスモデルを提言しているのが本書である。プラスチック問題の解決によって、海ばかりでなく地域も再生するシナリオを描いている。環境ジャーナリストの枝廣淳子氏が監訳した。プラス
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