わたしたちは人文学が対象としてきたさまざまなことがらが、ある社会や文化に自生したものとみなすのではなく、さまざまな他者との交渉の結果であるという視点をもつことが必要である。あたらしい人文学の可能性を問う。第1部 視点(コンタクト・ゾーンの人文学へ;コンタクト・ゾーンとしての文化人類学的フィールド―占領下の日本で実施された米国人文化人類学者の研究を中心に;文化接触としての仏典漢訳―「格義」と「聖」の序論的考察)第2部 フィールドへ・フィールドから(コンタクト・ゾーンとしてのライフ・ストーリー調査―第二言語での聞き取りにまつわる方法論的考察;イギリスでコンタクト・ゾーンを考える―グラストンベリーにおける文化人類学的調査を事例として;接触領域における調査者のポジショナリティ―獅子舞集団との映像制作のプロセスを通じて ほか)第3部 他者/性に交わる(コンタクト・ゾーンとしての占領期ニッポン―「基地の女たち」をめぐって;コンタクト・ゾーンに生きる女たち―在韓米兵相手のフィリピン女性「エンターテイナー」の場合;越境に生きる日本人女性たち―米軍基地をめぐるつきあい関係 ほか)
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