偉大な思想家はこぞって、人が「合理的な動物」かどうか議論してきた。哲学者、科学者、識者はみな一様に、硬貨の片面にだけ注目し、人が「合理的」かどうかを活発に議論してきた。けれど、その論争は、表裏のもう一方―いわゆる合理的な動物のなかの「動物」をほとんど見すごしてきた。その生き物、合理的な「動物」についての本。はじめに キャデラック、共産主義者、ピンクのフーセンガム―エルビスが自分のキャデラックのホイールキャップに金めっきをしたのはなぜか?第1章 合理性、不合理性、死んだケネディたち―テストステロンで発情したスケートボーダーとウォール街の銀行家の共通点は何か?第2章 七人の下位自己―マーティン・ルーサー・キング・ジュニアは多重人格障害だったのか?きみはどうか?第3章 家庭の経済学とウォール街の経済学のちがい―ウォルト・ディズニーが後継者と対照的なやり方をしたのはなぜか?第4章 心のけむり感知器―真実を追求するのがなぜ危険なのか?第5章 現代の原始人―ハーバード大学の賢人がだまされる問題に無教育のジャングル住人が引っかからないのはなぜか?第6章 生き急いで若くして死ぬ―無一文からいきなり金持ちになった人がよく自己破産の申し立てをすることになるのはなぜか?第7章 金色のポルシェ、緑の孔雀―人は同じ理由で派手なポルシェを買ったりエコなトヨタのプリウスを買ったりするか?第8章 性の経済学―彼の場合、彼女の場合―メスが得をしてオスが損をするのはいつか?第9章 深い合理性に寄生するもの―ペテン師はどうやって深い合理性を食いものにするか?おわりに 旅の記念品―おれにどんな得がある?ジョブズ、タイソン、ケネディ一家…。一見不合理で実は賢い。本書では、まったく新しい進化心理学を基礎に目からウロコの
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