第1部 なぜ日本語で書くのか―日本語の呪縛から文学の"普遍性"を求めて(言語と自由―日本語で書くということ(一九七〇年);「なぜ日本語で書くか」について(一九七一年);金史良について―ことばの側面から(一九七二年);「在日朝鮮人文学」の確率は可能か(一九七二年);ことば、普遍への架橋をするもの(一九七二年))第2部 なぜ「済州島」を書くのか―虚無と歴史を超える想像力の文学(私にとっての虚構(一九七三年);わが虚構を支えるもの―なぜ「済州島」を書くか(一九七四年);在日朝鮮人文学(一九七六年);ことばの自立(一九七七年))第3部 『火山島』をめぐって―二十余年にわたる創作の軌跡(あとがき(『火山島3』)(一九八三年);長生きせねば…(一九八五年);あとがき(『火山島VII』)(一九九七年);『火山島』を完結して(一九九七年);韓国語版『火山島』の出版に寄せて(二〇一五年);岩波オンデマンド版へのあとがき(二〇一五年))第4部 世界文学への途―金石範文学が拓いた地平(文化はいかに国境を越えるか(一九九八年);文学的想像力と普遍性(二〇〇七年);『火山島と私』―普遍性へと到る道(二〇一七年))『火山島』全7巻の続編『海の底から』を完結させた金石範。70年にわたって日本語で朝鮮を描きつづけ、普遍的な世界文学の高みに到った金石範の創作と思想の歩みを、その文学・言語論を中心に辿る。京都大学卒業論文『芸術とイデオロギー』を初めて収録。
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