リバプールからニューヨークへ、そして1980年12月8日へ。ストーリーテリングの名手、ジェイムズ・パタースンの手によって、ジョン・レノンの波乱に満ちた人生と、その命を奪った稀代の負け犬、マーク・チャップマンのストーリーがひとつに編み上げられ、天才の宿命と喪失を描いた美しく身に迫る物語として読者の前に差し出される。ポール・マッカートニーをはじめとする関係者への最新独占インタビューを盛り込んだ、歴史を変えた二人の男にまつわる犯罪ノンフィクション。主著者のジェイムズ・パタースン氏は、エミー賞を9回のほか、エドガー賞、米国人文科学勲章 、米国文学界奉仕功労賞を受賞している米国でも有数のストーリーテラーの名手として知られています。そのパタースン氏が、ビートルズ結成60周年、解散50周年、ジョン・レノン射殺から40年の節目であった昨年に、満を持して上梓したのが本作の原著『 The Last Days of John Lennon』でした。本書は、ジョンの幼少期から音楽との出会い、最後の瞬間に至るまで、その驚くべき人生とキャリアの軌跡を追った物語です。 そしてそのジョンの物語と並行して描かれるのが、彼の命を奪った「どこにもいない男」(ノーウェア・マン)、マーク・チャップマンの足取りです。ポール・マッカートニーを始めとする関係者への独占インタビューを盛り込みながら、交互に入れ替わる2人の視点を描き出し、その2つの流れが最後には1つの点として交錯していく、スリリングな至極のドキュメンタリーとなっています。ビートルズ来日55周年の今年、改めてビートルズ 、ジョン・レノンを深く味わえる1冊 です 。
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