『フォロウィング』から『インターステラー』まで、作品内で巧みに仕組まれた観客を欺く構造を、ヘーゲル哲学やラカン派精神分析で徹底的に読み解く。イントロダクション―嘘の倫理学真実という罠―『フォロウィング』と完璧な身代わり『メメント』と知ろうとしない欲望汚れた警官―『インソムニア』と犯罪捜査の技法凡庸なスーパーヒーロー―『バットマンビギンズ』の政治化されたリアリズム『プレステージ』における創造の暴力真のヒーローの外観―『ダークナイト』の必要な闇『インセプション』における現実放棄の要請結び 結果なき嘘『ダークナイトライジング』―闇の騎士は本当に立ち上がったのか?反重力―『インターステラー』とフィクションによる場所からの離脱クリストファー・ノーラン作品、日本で初めての本格的分析本!メメント、ダークナイト、インセプション、インターステラーまで、ノーラン映画の特徴である「嘘と真実」を軸に、全長編作品を徹底考察!!これからのハリウッド映画を牽引する映画監督、クリストファー・ノーラン。彼の映画で外せないテーマである「フィクション」や「嘘と真実」を通して、全作品を読み解いていく。各作品において「嘘」がどのように中心的な役割を果たし、観客である私たちは、何に翻弄され欺かれ、ノーラン特有の巨大な「嘘」に巻き込まれていくのか。そのようなノーラン映画の構造に着目し、虚構(嘘、仮想、夢、偽装など)を作り込むためにどのような仕掛けを施しているか、その映像と物語の展開の巧みさを、哲学や精神分析理論からも考察。ノーラン映画ファンはもちろん、哲学や精神分析学に関心のある方まで、読み応えのある1冊です。 気鋭の映画・メディア研究者、中路武士氏による詳細なノーラン作品解題も収録!☆最新作『ダンケルク』が、今年9月よ
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