ジュリアス・カッチェン/楽旅 1960-1968
米国のピアニスト、ジュリアス・カッチェン[1926-1969]の協奏曲録音集。ジュリアス・カッチェンは第二次世界大戦後間もなく欧州に渡って大活躍した米国人音楽家の代表的存在ですが、僅か42歳で亡くなってしまいました。
この2CDの中では、商業録音を残さなかったプロコフィエフのピアノ協奏曲第1番が特に貴重。ブリュッセルでのブラームスのピアノ協奏曲第2番は燃焼度が高く、商業録音だけでカッチェンを聴いてはいけないことが分かります。カッチェンお得意のラフマニノフ『パガニーニの主題によるラプソディ』は名匠ハンス・シュミット=イッセルシュテットの伴奏でこれもスリリング。バルトークのピアノ協奏曲第3番は、あまり広がらないとはいえステレオ録音なのがありがたいところ。そしてラヴェルの左手のための協奏曲では、ピエール・モントゥの高弟シャルル・ブリュックがパリの色彩豊かな伴奏で、カッチェンのピアノを引き立てています。
どれもカッチェンの素晴らしい音楽を楽しみつつ、早世してしまったことに残念に思わざるを得ない2CDです。(輸入元情報)
【収録情報】
1. ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.83
ルイ・ド・フロマン指揮、ルクセンブルク放送交響楽団
1964年3月25日 ルクセンブルク(ライヴ録音)
2. チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 Op.23
ハンス・ミュラー=クライ指揮、南ドイツ放送交響楽団
1964年4月3日 西ドイツ、シュトゥットガルト(放送スタジオ録音)
3. プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第1番変ニ長調 Op.10
カール・ランドルフ指揮、NDR交響楽団
1960年1月6日 西ドイツ、ハンブルク(放送スタジオ録音)
4. ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43
ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮、NDR交響楽団
1964年9月30日 西ドイツ、ハンブルク(ライヴ録音)
5. バルトーク:ピアノ協奏曲第3番ホ長調 Sz119, BB127
ゲオルク・ルートヴィヒ・ヨッフム指揮、南ドイツ放送交響楽団
1967年12月8日 西ドイツ、シュトゥットガルト(ライヴ録音)
6. ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲ニ長調
シャルル・ブリュック指揮、ORTFフィルハーモニー管弦楽団
1968年12月10日 フランス、パリ(ライヴ録音)
ジュリアス・カッチェン(ピアノ)
モノラル録音(1-4)、ステレオ録音(5,6)
簡易収納紙ケース仕様
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