「つらら、つらら、つららさん、春はちかいかどうか、おしえてよ」。女の子が窓の外のつららにたずねると、つららのしずくが答えます。「ぽーっとん ぽーっとん ちーかい ちーかい」。でも、まだ外では冷たい風が吹いています。そしてある日、女の子がつららにたずねると、つららさんの答えは、「ぽっとととととと とまらない。そこ そこ そこ 春はすぐそこに きているよ」。春に向かう明るく力強い陽射しをうけて、きらきらと輝くつららとしずくが、春の訪れを告げます。透明感のあるつららとしずく、そして、冬から春へ季節のうつろいのなかで変化する北国の情景。
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