診療所を営むモンフィス家に生まれたリュカは、自らの体力と引き換えに病や怪我を治す不思議な能力“エクラの力”をその身に宿していた。十八になる年、リュカはたくさんの人を癒すため、周囲の反対を押し切り家を出る。そこで、アルという快活な青年に出会い逢瀬を重ねる。アルは王族に仕えているらしく、真摯で心優しい彼との時間はかけがえがなく、リュカにとって心から信頼できる存在になっていった。しかしその矢先、金儲けを目論む輩に監禁され、リュカは無理やり力を使わされてしまう。さらに、万能だと思っていたエクラの力には限界があり、初めて向き合う命の儚さに、リュカは次第に力を使うことが怖くなりー？
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