1964年、ベトナム戦争をいち早く報じ、一躍、時の人となった岡村昭彦。反戦を訴え、生命倫理を説くその活躍をまぶしく見ていた姪はしかし、現在では定説となっている逸話のところどころに違和感を覚えつづけた。そして、真の岡村昭彦の姿を求める旅が始まった。彼は何を語り、何を語らなかったのかー。これまで拾われてこなかった声をたどるなかで、ジャーナリストにとって、報道写真にとって“真実”とは何かという問いが立ちはだかる。丹念な取材から人間・岡村昭彦が浮かび上がるとともに、その生きた時代が見えてくる。
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