カーボンナノチューブは、1991年に日本で発見されたオリジナルの材料であり、ここ数年その特異な物性が相次いで実証され、ナノテクノロジーの先駆けとして注目を集めている。高い電気伝導性、大きな磁気抵抗、走査プローブ顕微鏡、電界放電型電子源、ガス吸蔵など、その特性をいかした新しい機能材料の実現が期待されている。本書では、個々の解説からナノチューブの全体像を引き出すとともに、その応用に焦点を合わせ、さまざまな開発事例を日本を代表するナノチューブ研究者が執筆している。月刊『機能材料』誌の2001年5月号「カーボンナノチューブ特集号」をそのままに単行本化したものである。
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