ミオパチーや筋ジストロフィーをはじめ、
神経・筋疾患の最前線をエキスパートが解説!
●20世紀には遺伝性神経・筋疾患は治療法のない疾患の代表であったが、21世紀に入ってその様相は大きく変わりつつある。
●デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ポンペ病、SMAはすでに治療薬が実用化され、診療や遺伝子カウンセリングのあり方も変化した。福山型先天性筋ジストロフィーやSBMAについても治療開発が進められている。
●治療可能な疾患はいずれも治療開始時期が早ければ早いほど予後がよいことが知られており、遺伝性神経・筋疾患の診断は迅速に進めることが必要となっている。
●本特集では、ミオパチーや筋ジストロフィーをはじめ、神経筋接合部疾患、脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、シャルコー・マリー・トゥース病を含む神経・筋疾患の全体を網羅しつつ、第一線で活躍するエキスパートが遺伝性神経・筋疾患の診療と研究の最前線について詳しく解説している。
【目次】
診断技術の進歩
1.RNA-seq技術を用いた遺伝性筋疾患診断
ミオパチー、筋ジストロフィーの病態・診断・治療法開発
2.デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の治療法開発の現状
3.眼咽頭遠位型ミオパチー─明らかになった原因遺伝子と病態
4.ここまでわかった眼咽頭型筋ジストロフィーの病態と治療戦略
5.GNEミオパチー─病態解明と治療の最前線
6.自己貪食空胞性ミオパチー:ダノン病とその類縁疾患
7.ADSSL1ミオパチー─遠位型ミオパチーなのか?
8.福山型筋ジストロフィーとジストログリカン異常症
9.筋強直性ジストロフィー
10.顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー
11.Dysferlin遺伝子異常に伴う筋ジストロフィー─Dysferlinopathy
12.VI型コラーゲン関連筋疾患の原因遺伝子変異、病態と治療法開発
13.細管集合体ミオパチー(tubular aggregate myopathy)とその関連疾患
14.中心核ミオパチーとミオチューブラーミオパチーの発症機序─T管形成における膜ダイナミクス制御異常からの視点
15.ポンペ病の病態、診断、治療法の開発
その他の神経・筋疾患の病態・診断・治療法開発
16.先天性筋無力症候群
17.サルコペニアの発症機序
18.脊髄性筋萎縮症の治療法確立とその先
19.球脊髄性筋萎縮症
20.遺伝性ニューロパチーの遺伝子診断─早期診断の実現に向けて
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