マリア・ジュゼッピーナ・ムッツァレッリ/伊藤亜紀 知泉書館
クリスティーヌ・ド・ピザン(1365年ー1430年頃)は百年戦争、大教会分裂など時代の転換期にペンで身を立てた初の女流作家である。従来のクリスティーヌ評価が「女性の名誉と女性の権利との勇敢な弁護人」(ホイジンガ)というフェミニスト的イメージに偏りすぎるとして、著者は写本挿絵中のクリスティーヌの服飾に注目するなど、彼女の多様な活動の全体像に迫った。欧米では彼女への関心が高まっているが、わが国ではほとんど知られず研究もわずかである。本書はピザンへの格好の手引きとなろう。
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