十一歳のジョシュは、いつも十六歳の兄ヤードランのめんどうをみている。ヤードランは、体は大きいけど小さな子どもみたいで、興奮してバクハツすると、とんでもないことをしてしまうからだ。秋の初め、家族で湖に行ったときに、二人は、つばさをケガして群れに置いていかれた鶴の子どもを見つけた。ヤードランは、鶴に飛ぶことを教えて、家族のところへ連れていってやる、という考えにとりつかれる。昔、女優だったママが、舞台でつけていた「青いつばさ」を使って、鶴に飛び方を教えようとしていたとき、思わぬ事故が起き、ジョシュはヤードランにケガをさせられてしまう。そのせいで引き離されそうになった二人は、スプリートと名づけた鶴の子どもを連れて家を出、旅を始めるが…?さまざまな変化の中でも変わらない兄弟や親子の深く強い絆を描き、心にしみる物語。オランダ・銀の石筆賞受賞作。小学校中・高学年〜。
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