1955年、NHK電子音楽スタジオで生まれた日本の電子音楽。この未知の音楽は、先達の驚くべきフロンティア・スピリットに支えられて発展し、やがてポピュラー音楽にも浸透、YMOというモンスターによって一時代を築きあげる―。81年のテクノポップの終焉で幕を閉じる「電子音楽イン・ジャパン」を大幅に加筆・修正し、電子音楽誕生以前の歴史に記されなかった事実から、エレクトロニクスがもはや魔法ではなくなった90年代にまで言及した本書は、まさに半世紀に渡る歴史の目撃者たちの証言集である。イントロダクション1970 大阪万博と国産モーグ・レコード第1号「思い出は朝陽のように」の誕生現代音楽史におけるドイツの電子音楽、フランスのミュージック・コンクレートの発生日本の電子音楽とミュージック・コンクレートの起源―黛敏郎と武満徹国産電子音楽第1号「7のヴァリエーション」―諸井誠1955年、NHK電子音楽スタジオの誕生唯一のNHK型電子音楽スタジオ、大阪芸術大学の歩み―塩谷宏の残したもの音響デザインとアヴァンギャルド芸術―「鉄腕アトム」と大野松雄新大陸アメリカにおける電子音楽の発生ポピュラー電子音楽と電子楽器の変遷―20世紀初頭のシンセサイザーのルーツを辿るシンセサイザーの誕生―モーグ、ブックラ、アープの登場背景映画音楽、アニメーション音楽で聞いた「電子音」の正体?―宇野誠一郎と『21世紀の子供のうた』「羽田税関モーグ」輸入事件」の真相―国産シンセ作品第1号『月の光』ができるまで―冨田勲「スイッチト・オン・バッハ」はいかにして日本に紹介されたか?"脱音楽史"としてのシンセサイザー音楽史シンセサイザー輸入第1号「ブックラ」東京芸術大学音響研究室モーグ、アーブの上陸と日本の黎明期の輸入楽器業界「シンセサイザー
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