基礎と臨床ともに心房細動に力点が置かれている。心房細動の基質となる形態学的あるいは電気的心房筋病変の性質とこれへの対応について、詳述しているのが第一の特徴。一方、突然死の原因の一つとして関心を持たれているものにBrugada症候群がある。遺伝子変異が基礎にある場合としてはQT延長症候群がよく知られているが、この症候群にも遺伝子変異のあることが注目されるようになった。こうしたBrugada症候群をいかに診断し、治療するかが本書の第二の話題。そして三番目には、はじめに触れた大規模臨床試験の現状を心室頻拍と突然死について述べ、四番目に最近の不整脈治療の話題をソタロール、ニフェカラント、ペースメーカー治療などについて紹介する。Gap junctionと興奮伝導Na+/H+交換系と不整脈心房における異方向性伝導特性と不整脈心室再分極と自律神経マッピングシステムの進歩体位性起立頻拍症候群心房粗動と心房内伝導心不全と心房細動―病態生理と治療心房細動―再発とその予防心房細動とアブレーション植込み型心房除細動器再潅流不整脈―機序と治療Brugada症候群―遺伝子異常と発生機序Brugada症候群―電気生理検査の意義と治療新しい3群薬(d−lソタロール、ニフェカラント)の臨床ペースメーカー治療の応用―閉塞性肥大型心筋症、心不全先天性心疾患術後の不整脈とその治療心室頻拍突然死例の治療
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