JPY ¥8,800
中世は記憶の文化だった。中世ヨーロッパ社会における記憶の働きに初めて光をあてた研究書。記憶術と書物のレイアウトとの関係を明かす図版30点を収録する。〈カラザース〉1941年インド生まれ。ニューヨーク大学英文学部教授、中世・ルネサンス研究所ディレクター。中世・ラテン文学、修辞学史、中世言語理論に関する著作がある。    HMV&BOOKS online


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通勤や通学の途中で通っていた場所に新しいビルが建つ。しばらくすると、前に何があったか思い出せなくなってしまう。誰もがそんな経験をしたことがあるように、「記憶」は「場所」と深く結びついている。この特性を使って膨大な記憶を整理・利用できるようにする技法がかつてヨーロッパに存在した。文学、哲学、史学、美術史、建築史、音楽学、科学史、思想史など多彩な領域に及ぶこの秘技の誕生から黄昏までを一望する。世界の最先端で活躍する気鋭の著者による決定版!プロローグ ムネモシュネの饗宴―開宴の辞第1章 記憶術の誕生第2章 ルネサンスの記憶術第3章 忘却術とイメージの力第4章 天国と地獄の記憶―ロッセッリ『人工記憶の宝庫』第5章 饒舌なる記憶―デル・リッチョ『記憶術』の世界第6章 テクストの中の宇宙―チトリーニ『ティポコスミア』が描き出す建築的情報フレーム第7章 混沌の森から叡智の苑へ―デル・リッチョの記憶術的理想庭園第8章 記憶術の黄昏―シェンケルの「方法的」記憶エピローグ 終わらない宴スマホをアップデートしたら、画面がガラッと変わって、お目当てのアプリや写真がどこにあるのか分からなくなった……そんな経験を思い出せば、「記憶」は「場所」と結びついていることが分かる。この特性を利用して膨大な記憶を整理・利用できるようにする技法が、かつてヨーロッパに存在した。古代ギリシアで生まれ、中世を経て、ルネサンスで隆盛を極めた記憶術の歴史を一望する書。最先端で活躍する気鋭の著者による決定版!パソコンやスマホをアップデートしたら、画面がガラッと変わって、お目当てのアプリや写真がどこにあるのか分からなくなって呆然。あるいは、近所のコンビニが改装されて、棚の配置がすっかり変わってしまったら、お気に入りのお菓子や飲み物   Honya Club.com


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第1章 世界読書の快楽(道元『正法眼蔵』九八八夜;ブレーズ・パスカル『パンセ』七六二夜 ほか)第2章 書架の森(リュシアン・フェーヴル、アンリ=ジャン・マルタン『書物の出現』一〇一八夜;デレク・フラワー『知識の灯台』九五九夜 ほか)第3章 読みかた指南(ウォルター・J・オング『声の文化と文字の文化』六六六夜;川島隆太、安達忠夫『脳と音読』一二三三夜 ほか)第4章 ビブリオゲーム(ホリヘ・ルイス・ボルヘス『伝奇集』五五二夜;ウルベルト・エーコ『薔薇の名前』二四一夜 ほか)知の巨人、松岡正剛の本の読み方がわかる。読書は交際であり、格闘技である!第一章 世界読書の快楽道元『正法眼蔵』ブレーズ・パスカル『パンセ』滝沢馬琴『南総里見八犬伝』オノレ・ド・バルザック『セラフィタ』エドガー・アラン・ポオ『ポオ全集』第二章 書架の森リュシアン・フェーヴル&アンリ『書物の出現』デレク・フラワー『知識の灯台』フランセス・イエイツ『世界劇場』メアリー・カラザース『記憶術と書物』ジョナサン・グリーン『辞書の世界史』ヴィンフリート・レーシュブルク『ヨーロッパの歴史的図書館』アルベルト・マングェル『読書の歴史』小川道明『棚の思想』第三章 読み方指南ウォルター・オング『声の文化と文字の文化』川島隆太・安達忠夫『脳と音読』前田勉『江戸の読書会』上田利男『夜学』周興嗣『千字文』前田愛『近代読者の成立』ゴットフリート・ロスト『司書』マイケル・ディルダ『本から引き出された本』第四章 ビブリオゲームホルヘ・ルイス・ボルヘス『伝奇集』ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』アンドルー・ラング『書斎』   Honya Club.com


JPY ¥3,740
アメリカを代表する評論誌『ニューヨーク・レビュー』の編集長、イアン・ブルマ。ナチスによって父親を失いかけた過去をもつ著者が、ホロコースト・太平洋戦争を主題にした芸術から、福島原発事故後の報道、トランプの芸風までを射程に、歴史的真実に向き合う術を提示する。1 戦争、その歴史と記憶(被害者意識、その喜びと危険性;真珠湾に歓喜して;帝国のための自決;占領下のパリ―無情で甘い生活;ドイツの破壊)2 芸術と映画(イーストウッドの戦争;魅惑のナルシシズム―レニ・リーフェンシュタール;愚か者、臆病者、それとも犯罪者?;日本―美しく、野蛮で、無言の国;インドネシアの凶暴な謎;東京の執着)3 政治と旅(ル・カレのもう一つの冷戦;イスラエルとパレスチナ―夢を奪われて;日本の悲劇;ヨーロッパの首都で;アジア・ワールド;英米秩序の終焉)「俗悪趣味と死の融合」に訣別せよアメリカを代表する評論誌『ニューヨーク・レビュー』の編集長、イアン・ブルマ。ナチスによって父親を失いかけた過去をもつ著者が、ホロコースト・太平洋戦争を主題にした芸術から、福島原発事故後の報道、トランプの芸風までを射程に、歴史的真実に向き合う術を提示する。[日本版オリジナル編集]この世には、作られたのではない確かな「真実」が存在し、集団受難には確かな「加害者」と「被害者」が存在する。真実とフィクションの間に違いがないとか、またはすべての文章がフィクションであるというふりをするのは、事実と虚偽を区別する能力を麻痺させることに?がる。それはプリーモ・レーヴィや、過去に苦しんだすべての人々への、最大の裏切りではなかろうか。――本文より   Honya Club.com


JPY ¥8,800
本書は、古代ギリシア・ローマ以来の記憶モデルの変遷を跡づけ、中世に開発された奇怪な記憶術の数々を紹介するとともに、記憶術が社会制度・伝統に対して果たした役割、文芸に与えた影響、さらには読書と記憶、著述と記憶の関係、そして数々の貴重図版とともに、記憶のために書物のレイアウトがいかに工夫されたかを明らかにする。中世ヨーロッパ社会における記憶の働きに初めて光をあてた画期的研究書。記憶術と書物のレイアウトとの関係を明かす図版30点収録。第1章 記憶の諸モデル第2章 記憶の神経心理学的解釈第3章 初歩の記憶法第4章 記憶術第5章 記憶と読書の倫理第6章 記憶と権威第7章 記憶と書物   Honya Club.com


JPY ¥3,080
書物の変遷と読書の変容。さらに両者の織りなす記憶という人間精神の多様ないとなみを、東西の知の歴史に重ね合わせた綺想の文化史。1 最初の読書体験2 比類なき記憶のもたらした幸と不幸3 読書の変容―素読から草双紙を経て近代読者の成立まで4 中世ヨーロッパ修道院における読書法5 索引の誕生6 記憶術とは何か7 西行 月の記憶8 柳田国男 地名の記憶記憶と書物を結ぶ糸をたどって 書物の出現に始まる「読書」という営為と「記憶」という精神の働きの間にはどのような歴史が刻まれてきたのだろうか──本書は西欧の古代・中世、そして日本は江戸・明治を中心に書物のかたちの変遷(特に西欧中世における「索引」の誕生に注目)と、それに伴う読書のかたちの変容(音読から黙読へ)を「記憶」を縦糸とした文化史として跡づける試みである。日本においては、江戸に行われて明治まで続いた「素読」(音読)が文字(漢字)と音を意味以前に記憶として心身にしみこませるメソッドであった消息を明らかにし、ついで庶民による草双紙の読まれ方、書物に向けられた儒者・漢詩人の深い愛、あるいは翻訳小説『あひびき』の文体が読書人に与えた驚き等、読書の変容を豊富な逸話を交えて辿った後、西行が月蝕の歌に詠み込んだと思われるある秘義に迫り、地名に執着した柳田国男と「記憶術」の意外な関連に及ぶ。西欧においては、修道士の読書がいかに瞑想と記憶に結びついていたかを探り、聖書と索引誕生の知られざる関係を解き明かし、さらには魂の探求を続けたアリストテレス、アウグスティヌス、ベルクソンの思索を通じ、あらためて「読書」という経験の深さを読む者の心に呼び起こす。   Honya Club.com