きのうまで、家族いっしょに暮らし、あそび、学び、働いていた「ふるさと」を、突然、放射能によって追われたら。生まれ故郷の山や川や田畑が、家や村や町が、そこにあるのに、二度と帰れないとしたら。家族の思い出の場までも、奪われたとしたら。そして、それが、わたしたちの暮らしと深くかかわる原発がもたらしたものだったら。わたしたちは、何を思うでしょう。放射能が消えるまでの100年も、200年も待つのでしょうか。「までい」な村「飯舘」に密着した、7年にわたる家族や村の物語は、わたしたちと深くつながっています。四世代が一緒に暮らし、日本一の山菜(行者ニンニク)栽培をめざしてきた農家。原発災害後も「負けてられねえって」と自らを鼓舞しつつ仮設から畑に通い続ける家族の姿を活写、土とともに生きる人間の美しさを描く。
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