一九四二年五月十五日、最高機密の水上機「瑞翔」「南山」の空爆によって、日本軍ハワイ進攻の火蓋が切って落とされた。本間雅晴陸軍中将率いる第十四軍が強行上陸。だが戦線は一進一退を繰り返し、ホノルル市街においては双方の屍体が累々と転がるなど、事態は完全に膠着状態に陥った。そのような折、「三笠」に座乗する布哇派遣軍総司令官橘周太の身に異変が…。騎虎のように米本土上陸を狙う日本艦隊とこれを迎え撃つアメリカ軍。驚異の艦隊「独八」を擁する日本海軍だが、燃料となる石油資源の確保は死活問題であり、早期決着を目指すしかない―書下ろし長篇架空戦記浪漫、堂々の完結篇。
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