現在の私たちは、洋服を着て、洋食を食べ、洋風の住居で暮らしています。しかし、百年程前までは皆、着物を着て、和食を食べ、畳の上で寝起きしていました。日本の長い歴史から見ると、洋風の生活様式はごくわずかな期間なのです。和菓子職人や畳職人、和裁士など、日本の文化を支え、伝統を守る仕事はたくさんあります。本書では、そのような職人や芸事にたずさわる10の仕事を紹介します。1章 衣食住にかかわる和の仕事(「和」にかかわる仕事とは?;和菓子職人 四季の移ろいを美しくかたどる手仕事―石塚佐知子さん・銀座菊廼舎;畳職人 畳の心地よさを多くの人に伝えるために―熊木義幸さん・熊木畳本店;表具師 技術を駆使して、芸術作品をつぎの世代へ―垂水彰さん・湯山春峰堂;指物師 伝統の技術を守り、木の「声」を聞く―戸田敏夫さん;手すき和紙職人 ぬくもりあふれる1枚の和紙に、もてる力を注ぎこんで―内村久子さん;和裁士 みごとな手さばきで、伝統美を仕立て上げる―小林直美さん・藤屋和裁所;まだまだある和の仕事―衣食住編)2章 「遊」にかかわる和の仕事(花火師 育てましょう、咲かせましょう。夜空に輝く大輪の花―峰周平さん・ホソヤエンタープライズ;ガラス風鈴職人 灼熱の窯場から生みだされる涼やかな音色―篠原裕さん・篠原風鈴本舗;舞妓 伝統の芸と愛らしさでお客さんをもてなす―佳つ文さん・小田本;和楽器奏者・三味線 日本古来の楽器の魅力を、幅広い層に伝えるために―工藤哲子さん;まだまだある和の仕事―遊編)和菓子職人や畳職人、和裁士など、「衣食住」と「遊」に関わる10の和の仕事を紹介。第一線で日本の文化を支え、伝統を守る職人たちが、若い読者のために仕事の尊さなどを熱く語る。
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