魚ヘンの地名だけに絞って一冊にまとめた本。魚ヘンの付くキニナル地名の水辺をひたすら歩き、そこに住む方々に話を聞き、時にはその地名ゆかりの魚をねらって釣りをする。納得明魚編(〓網代(きびなごあじろ)長崎県五島市戸岐町;鮗ヶ浦(このしがうら)熊本県上天草市大矢野町;黒鯛(くろたい)宮崎県児湯郡川南町;鱒渕ダム(ますぶちだむ)福岡県北九州市小倉北区須吉;鯨道海岸(くじらどかいがん)熊本県上天草市大矢野町;小鯛(こだい)長崎県佐世保市針尾中町)混迷謎魚編(鮟鱇(あんこう)熊本県八代市鏡町・熊本県宇土市住吉町;鮎帰(あゆがえり)熊本県八代市坂本町;鰈岬(かれみさき)長崎県松浦市鷹島町;鮒越(ふなごえ)佐賀県鹿島市)神仏奉魚編(鰾神社(にべじんじゃ)熊本県八代市古麓町;〓大師堂(えつだいしどう)福岡県久留米市城島町;鮭神社(さけじんじゃ)福岡県嘉麻市大隈;鯖大師堂(さばだいしどう)福岡県田川郡福智町上野;鯰渕(なまずぶち)佐賀県武雄市武内町)地名行は地名考。下手なミステリー小説より面白い。──「はじめに」より抜粋──私が調べた限りでは、魚ヘンの地名だけに絞って一冊にまとめた本はこれが最初ではないかと思う。言うまでもなく、地名全般についての本、辞書は無数にあり、中でも地名学の権威である谷川健一氏の著書『続日本の地名―動物地名をたずねて』(岩波新書)では魚ヘンの地名を扱ってはいるものの一部に過ぎない。この本は2014年につり人社(本社・東京)から創刊されたルアー雑誌「ルアーパラダイス九州」(季刊を経て現在は隔月刊)の?08秋号からスタートした連載をベースにしている。連載の企画者は同雑誌の編集長、天野三三雄さんである。「ルアーパラダイス九州」は釣りの専門雑誌だけに様々な魚の釣り方や、タックル、ポ
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