JPY ¥3,630
第1章 アワドの教訓―戦略的充足感の危険性第2章 分断の技法―フラット化する世界の中のアメリカ第3章 クリシュナの選択―新興大国の戦略文化第4章 インドのドグマ―歴史由来の躊躇をいかに乗り越えるか第5章 官僚と大衆―世論と西洋第6章 ニムゾ・インディアン・ディフェンス―中国の台頭をどうマネージするか第7章 遅れてやってきた運命―インド、日本、そしてアジアにおけるバランス第8章 パシフィック・インディアン―海洋世界の再登場現職のインド外相がその「手の内」を明かす 本書は、台頭著しいインドがどのような外交を展開していくのか、そして変貌する世界の中でどのような役割を果たしていくのかについての見取図を示したものである。著者は、インドの現職外務大臣(2019年の第二次モディ政権発足時に就任)。もともと外交官としてインド外務省で駐米大使や駐中国大使をはじめ要職を歴任し、事務方トップの外務次官を務めた。 本書では、多極化する世界の中で国益を冷徹に追求するとともに国際的地位の向上をめざし、国際社会との調和を図っていくというインド外交の要諦が明確に論じられている。ときに叙事詩『マハーバーラタ』を援用して、友好と競争が併存する国との接し方や二国間関係のパワーバランスを変えるための外部要因の活用法など含蓄に富んだ外交論を展開する一方、日米豪が推進する「インド太平洋構想」に対していかに関わっていくかについても別途一章を立てて詳述する。「インドならではの手法」とは何か――現代インドの政治・外交に内在する論理・思考を理解するための必読書だ。 齋木昭隆氏(元外務事務次官・日印協会理事長)推薦!「インド外交の過去・現在・未来がこの一冊で的確に示されている」   Honya Club.com


JPY ¥833
一九四一年(昭16)十二月、ハワイとミッドウェー両諸島の占領に続き翌一九四二年(昭17)一月マニラ、二月シンガポールを相次ぎ陥落させた帝国大本営は、兵站確保のためハワイ戦の雄、今村均中将麾下第十六軍を投入して蘭印侵攻を開始した。帝国軍事史上初のパラシュート降下作戦を敢行、セレベス島メナド及び石油基地スマトラ島パレンバン急襲を成功させるや、ジャワ海での英米蘭豪連合軍との熾烈な艦隊決戦の相克をも制した第十六軍は、ジャワ島上陸を果たし、更に破竹の進攻を続けバンドン要塞を崩落せしめ、遂に蘭印を降服に追い込んだ。   Honya Club.com


JPY ¥3,300
朝鮮通信使との詩文応酬、そして金印の鑑定で知られる亀井南冥。町医より福岡藩西学問所甘棠館館長に抜擢され、亀門学を創始。六代目の孫にあたる著者が、明治に入り渋澤栄一により再評価された『論語語由』の現代性を読解、「儒侠」とも呼ばれた人間像に迫る。1 『論語語由』にとっての知己・渋澤栄一(亀井南冥を見出した渋澤栄一;南冥説が多く出てくる「渋澤論語」;『論語語由』はなぜ選ばれたか―極論を避け、体裁のスマートさ;「渋澤論語」に引用された『論語語由』(上);「渋澤論語」に引用された『論語語由』(中);「渋澤論語」に引用された『論語語由』(下))2 亀井南冥の生涯(その筆太の生涯―麒麟児と子煩悩の父;永富独嘯菴との出会いと蜚英館;朝鮮通信使一行との詩文応酬;亀井南冥の儒学の脈絡;南遊紀行と島田藍泉;古医学の系譜;破格の抜擢―甘棠館祭酒 ほか)3 南冥と昭陽―亀門の形成(郷党が築いた南冥像;実像ばかりでなかった南冥像;亀門の形成(文の昭陽;詩の南冥;調和の妙);その後の亀門;亀井南冥、ここが偉かった)朝鮮通信使との詩文応酬、そして金印の鑑定で知られる亀井南冥。町医より福岡藩西学問所・甘棠館館長に抜擢され、亀門学を創始。福岡が生んだ「亀門学」の創始者、その瞠目すべき人間像と生涯に迫る。   Honya Club.com


JPY ¥2,750
近代"の虚妄を衝く。丸山真男「超国家主義の論理と心理」を批判した「近代的自我の行方」をはじめ、保田与重郎・三島由紀夫・金子光晴論を機軸に、独自の読みで文芸論を展開する。近代的自我の行方自己発見への道日本回帰の内実―横光利一と三島由紀夫の場合近代の無常―永井荷風と時の流れ金子光晴『マレー蘭印紀行』論日本浪曼派のイロニー保田与重郎論海辺の時間―阿部昭論蘇る記憶―野呂邦暢論日本に於けるトーマス・マン水の上の迷宮―ホフマンスタールとヴェネチアドイツの黄昏「おたく」族考カフカ嫌いの弁   Honya Club.com


JPY ¥1,870
朝鮮通信使との交流、「金印」の鑑定、そして福岡藩西学問所甘棠館の館長を経て、長子昭陽とともに亀門学を創始し多くの人材を育成した亀井南冥。市井に生き、幅広い交流を重ね、学問を貫いたその生涯を、分かりやすいかたちで伝える。1 生い立ちと学問形成期2 学問の確立期3 遊学の時期とその成果4 交友関係5 藩儒への抜擢と学問所の設立6 金印と『金印弁』7 南冥への加増、そして罷免(廃黜)8 罷免とその後9 晩年、そして死10 南冥の著作をめぐって   Honya Club.com


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広之章、五重各説(章之一、釈名(四);章之二、弁体;章之三、明宗;章之四、論用;章之五、判教)日蓮は身延山中で六老僧や四阿(日昭・日朗・日興・日持)、直弟子等に『法華玄義口決』を講説した。日興はそれらを筆録整理し、日蓮入寂後に重須北山で講説。本書はその際に日代が筆録整理し、以降は西山本門寺歴代貫首か学頭能化のみ書写・講説を許された秘伝書である。西山本門寺五十世森本日正より、松本修明が智識相承を受けて筆記し、略記された経文類を復元した。計29の「口決」と、計1098の「御義に云く」により、日蓮の真説を知るための貴重書。『法華玄義口決』(巻五)には広之章(四)。「五重玄義」の「論用、教相」。本文中に「六老口決・蓮華印相」「直弟口決・七字口唱」「六老口決・初転法輪」「四阿口決・玄能文能」その他の六つの口決と、二五一の「御義に云く」を収録。   Honya Club.com


JPY ¥3,850
詩人は花の中に何を見ていたか。あるときは文人たちが苦心した「ことば」の襞に分け入り、又あるときは夢と芝居を往還して、中国人の美意識の多様な側面を探求した諸篇を編んで贈る。1 花と詩人(梅花と返魂―蘇軾における再起の悲願;杜甫に海棠の詩のないのは何故か―唐宋間における美意識の変遷;瓶中梅の詩―宋人の美意識;中国の楓)2 ことば(食時とはいつか;遺愛寺の鐘は枕を〓@50C0てて聴く;「たけなわ」とはなにか―わが国における酣と闌の混同)3 人と書物(横地石太郎と朝鮮版『読書続録』;僧一圭と亀井昭陽;蔵書印のこと;文禄の役余話;大内義隆と朝鮮王国書;唐寅の人と芸術;袁枚について;明清の香艶花史―板橋雑記と呉門画舫録;入蜀記と隆游)4 演劇(桃花扇と孔尚任;李開先年譜;北京頤和園の三層大舞台;夢と芝居と人生と)   Honya Club.com