ジャンルを超えたニッポンの酒36人のストーリー。第1章 バーという劇場(後閑信吾―The SG Club;鹿山博康―BenFiddich ほか)第2章 翻弄される酒(飯野亮一(食文化史研究家);尾瀬あきら(漫画家) ほか)第3章 和酒の哲学(橋場友一―泉橋酒造;齊藤俊一、寺澤善実―東京港醸造 ほか)第4章 伝道師たち(小山喜八、小山喜明―小山商店;木村賀衛、印丸佐知雄―味ノマチダヤ ほか)第5章 文明の酒から文化の酒へ(竹内義治―ナインリーヴズ蒸留所;池上知恵子、柴田豊一郎―ココ・ファーム・ワイナリー ほか)健康志向の高まりや新型コロナウイルスの影響もあって酒離れが進む一方、日本ウイスキーの世界的な評価は高まり、国際的に活躍するバーテンダー、著名なバーが生まれつつある。ウイスキーの蒸留所、クラフトビールやワインの醸造所が各地に誕生し、大量生産の「文明の酒」から地域に根ざした「文化の酒」への揺り戻しが起きつつある。日本酒では出荷量全体では右肩下がりだが、純米や吟醸などの特定名称酒は堅調で、量から質への転換が進んでいる。本著では、「ジャンルを超えたニッポンの酒 36人のストーリー」とサブテーマに掲げ、人と酒の物語を探し、大きく変わりつつある日本の酒文化を見つめる。バーテンダー、杜氏、漫画家、食文化研究家など、ニッポンの酒を共通項として、作り手や売り手など様々な立場の人たちを追い、酒にまつわるストーリーを展開している。酒の知識がなくても、読み物としても楽しめる一冊。
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