1 スリップウェアの歴史(中世陶器からスリップウェアへ;飾り皿からパイ皿へ時代とともに変遷したスリップウェア ほか)2 イギリスとアメリカのスリップウェア(イギリスのスリップウェア 飾り皿・鳥文皿;縞文様 ほか)3 日本のスリップウェア(バーナード・リーチ;濱田庄司 ほか)4 現代に伝わるスリップウェアの制作技法(スリップウェアの基本的な制作工程;齊藤十郎 ほか)5 スリップウェアゆかりの地を訪ねる(湯町窯"島根県松江市";布志名舩木窯"島根県松江市" ほか)「スリップウェア」とは、ヨーロッパをはじめ世界各地で作られていた泥状の化粧土(スリップ)で装飾した陶器全般のこと。なかでもイギリスのスリップウェアは、17世紀から作られはじめ、18ー19世紀には日用雑器として独自の発展を遂げます。化粧土でさまざまな文様を描き、ガレナ釉とよばれる鉛釉をかけて低下度で焼きあげた、おおらかで味わい深いスリップウェア。その美しさは、民藝運動の創始者である柳宗悦やバーナード・リーチ、濱田庄司、河井寛次郎らにも大きな感銘を与えました。2003年に「英国の古陶・スリップウェアの美」展が大阪日本民芸館を皮切りに日本民藝館等を巡回したのをきっかけに、スリップウェアへの注目、認知が年々高まっており、昨今の民藝ブーム、手仕事ブームもあいまって若手の陶芸作家でもスリップウェアを作る人が増えています。本書は、全国の民藝館、美術館、個人蔵を含め、貴重なスリップウェアの古作を約150点を収録。また、バーナード・リーチ、濱田庄司、河井寛次郎、武内晴二郎、舩木道忠・研兒親子等のスリップウェア作品も掲載。さらに、現在行われている制作技法を写真と解説で丁寧に紹介し、スリップウェアのゆかりの地としてイギリスのリーチの工房や島根の湯町窯など
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