大塩中斎に学びながら、師の過激な行動とは逆にひたすら自己の学問の完成と志の確立を求めて努力した良斎が、千古の心友・池田草庵に与えた全書簡を訳注し、その精一な思想を紹介。弘化二年(1845)八月十日―草庵との出会い春日偶成・偶成・懐刑説池田子敬に与ふるの書弘化三年(1846)五月六日―当時の学者について、自己紹介、他弘化三年(1846)九月十三日―劉念台・高忠憲について、儒学と禅について、良斎の弘浜書院について、他岡田子明に別るるの序弘化四年(1847)正月二十七日―儒学と禅について、春日潜庵のこと、最近の読書について、他弘化四年(1847)三月十二日―草庵作の弘浜書院記について、良斎の経歴・家族・書院について、潜庵の劉念台評について、他某人に贈るの序弘化四年(1847)九月朔日―潜庵作の弘浜書院図への文章について、無我・生意など、他〔ほか〕大塩中斎に師事したが、師の過激な性格とは逆にひたすら自己の学問の完成と心の修養を希求した良斎が、千古の心友・池田草庵に宛てて胸中の思いを語った書簡を訳注して、その精一な思想を紹介。
Honya Club.com