かつての日本の植民地・朝鮮半島で、大日本帝国の戦争に協力する雑誌があった―日本人知識人たちの精神的・思想的侵略の実態をていねいに読み解き、ほりおこす。置き去りにされたままの戦争責任を問う。第1章 「皇道精神の昂揚」を掲げた朝鮮文壇(『国民文学』とは;『国民文学』発刊の歴史背景 ほか)第2章 田中英光を中心に(『国民文学』で活躍した日本人―佐藤清、則武三雄の隠された過去;田中英光の戦時下と戦後)第3章 日本人文学者の躍進ぶり―田中英光を中心に(『緑旗』との関わり;英光の『京城日報』との関わり ほか)第4章 戦時下植民地に於ける日本語雑誌(現在の問題として;『酔いどれ船』が描く植民地文学者 ほか)終章 言わねばならぬこと(大本営発表(朝日新聞の場合;読売報知の場合))かつて、日本が侵略し植民地にした大韓帝国(現北朝鮮・韓国)を舞台に、大日本帝国の戦争に協力する親日文学者たちによる雑誌があった。1910年に併合した韓国のソウルを拠点にしたこの雑誌の執筆者は、韓国(朝鮮)人文学者についで、日本人は作家・詩人、京城(ソウル)帝国大学の教育者、朝鮮総督府関係者およびメディア関係者など230名余り。これまでほとんど光を当てられることのなかった、知識人たちの精神的・思想的侵略の実態をていねいに読み解き、ほりおこす。戦後、何事もなかったかのように置き去りにされたままの戦争責任を問う。東アジアの平和が問われる今こそ、負の歴史を学ぼう。『国民文学』に登場する日本人(一部)田中英光、佐藤清、則武三雄、秋田雨雀、新井雲平、安東益雄、?田彬、大島修、小尾十三、菊池寛、木山捷平、久保田進男、椎木美代子、汐入雄作、島田邦雄、城山豹、竹内てるよ、田中初夫、寺本喜一、中野鈴子、西亀元貞、南川博、宮崎清太?、三好
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