映画にとって身体/セクシュアリティとは何か。文化的・社会的に構築された「映画的身体」が過剰な感応と欲望を示し、表象という境界線を逸脱する瞬間を見すえる。総論 欲望し、感応する身体―横断的思考への誘い1 俳優の身体(モダニティー、シネマ、そして「ナショナル・ボディー」の構築;転換期の田中絹代と入江たか子―化猫と女優の言説をめぐって)2 戦争と女性身体(からだで書いたシナリオ―戦時期における女性表象と厚木たかの抵抗;母である女、父である母―戦時中の日本映画における母親像;「女子ども」の反乱―『小島の春』における総力戦下の身体と性)3 メロドラマと身体性(みずからなった盲目;移動する身体―林芙美子原作・成瀬巳喜男の翻案映画をめぐって)4 オルタナティヴな読みの可能性へ(「女の活劇」の系譜論―女剣劇から『くノ一忍法』まで;「百合」と「レズ」のはざまで―レズビアンから見た日本映画)映画にとって身体/セクシュアリティとは何か。文化的・社会的に構築された「映画的身体」が過剰な感応と欲望を示し、表象という境界線を逸脱する瞬間を見すえる。10本の論文を収録。
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