大切な人が余命を告げられたとき、周りは何ができるのか。在宅医療と病棟での緩和ケアに携わる医師である著者は「家族や友人だからこそ、できるケアがある」と説く。本書では「身体が痛むときは家事をさせた方が良い」「息苦しいときはうちわで扇いであげる」といった具体的なケアに始まり、死に向かって起こる体や心の変化、最期を迎える場所をどう決めるかなどを専門家の立場から解説。死ぬことは苦しいことばかりではない。病を得た本人も家族も納得し、笑顔で送り出せる「素敵なご臨終」を迎えるために、知っておきたいことをやさしく紹介する。第1章 大切な人がつらいときにあなたがしてあげられること(「安静」の誤解;モルヒネの誤解 ほか)第2章 大切な人は何をつらいと感じているのか(身体的なつらさについて知る―痛みだけでない、多様な身体症状;精神的なつらさについて知る―当たり前のつらさから、病的なうつ病まで ほか)第3章 病によって最期の過ごし方は違う―後悔しないために、四つの死に方を知っておく(終末期の過ごし方を決めるために;がん患者の場合 ほか)第4章 最期を迎える数週間前から数日前の変化を知っておく(最期を迎える数週間前から起きる八つの変化;最期を迎える数日前から起きる八つの変化)第5章 大切な人を楽にする緩和ケア11の技術(痛み止めは時間を決めて、弱いものから順に―WHOが定めたがんの痛みを取るための決まり事;痛み止めは痛くなる前に予防で使う―痛みを緩和するのは、日常生活で困らないようにするため ほか)大切な人の余命を前にしたとき、家族や周りができることとは。心のケアから、実際の痛みを知る方法まで、緩和ケアの第一人者が解説。
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