一介の学生に「共産党脅威論」を真正面から説いた吉田茂。佐藤栄作が「国会丑年会」で出した無理難題。初対面の挨拶で愛人の女優を紹介した園田直。昭和天皇の行幸御宿の隣で芸者を揚げた前尾繁三郎。田中角栄が静かに涙した、昭和六〇年の冬の朝の出来事―。戦後政治の表と裏を知りつくした「小沢一郎の懐刀」がその目で見た、偉大な政治家たちの人間力とその素顔。そして彼らの先見的な思想を振り返る。最終章では、かつて切磋琢磨した野中広務氏とともに、日本政治の在り方を考察する。第1章 吉田茂と林讓治―偉大な先人が示した「政の道」(保利茂衆議院議長、怒る;私の故郷、青春、失態 ほか)第2章 佐藤栄作と園田直―五五年体制を形作った「政の技」(人事の名人・佐藤栄作首相;国会運営の知恵者・園田直副議長 ほか)第3章 前尾繁三郎―理知の人が示した「政の心」(議長受難政治を改革した前尾衆議院議長;就任二カ月で議長辞職の危機に ほか)第4章 田中角栄―民衆の守護者が秘めし「政の情」(私と田中角栄との不思議な関係;前尾繁三郎を仰いだ田中角栄 ほか)終章 いま解決すべき喫緊の課題―先人の知恵とともに新たな日本へ(野中広務氏に聞くこれからの対中外交;福島原発問題を解決し、東京五輪を新たな文明の出発点へ)一介の学生に「共産党脅威論」を真正面から説いた吉田茂。佐藤栄作が「国会丑年会」で出した無理難題。初対面の挨拶で愛人の女優を紹介した園田直。昭和天皇の行幸御宿の隣で芸者を揚げた前尾繁三郎。田中角栄が涙した、ある冬の朝の出来事──。戦後政治の表と裏を知りつくす「小沢一郎の懐刀」が明かす、偉大な政治家たちの素顔とその先見的思想。そして最終章では、半世紀の恩讐を超え、野中広務氏とともに日本の未来を考える。平野貞夫1935年高知県出身。衆
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