今年の春は、どこかへん。そんなとき、春の種をなくしたという猫が、あやのもとにやってきて…。四季ねこ えほん 春今年はなかなか春がきません。"はるねこ"が「はるのたね」をなくしてしまったらしいのです。そこで、あやははるねこと、おりがみで春をつくることにします。ふしぎな猫と少女の出会いを描いた、心あたたまる物語。※読み聞かせ 5歳から ひとり読み 7歳から・文/かんのゆうこさんからのメッセージ以前、あるテディベア作家さんの作品を見ていたときのことです。テディベアが並ぶ中、なぜかいっぴきだけ、ねこがちょこんとすわっていました。そのねこが、今までに見たことのない、若草色をしたねこだったのです。それがとても心に残り、いつか若草色のねこの話を書きたいなぁ、と思っていました。季節は……そう、春がいい。そこには春を待ちわびる女の子がいて……。だんだんと私のイメージはふくらみ、このお話が生まれました。松成さんの描いてくださった、いのちの輝きあふれる春の世界を存分に味わいながら、はるねこの物語を楽しんでいただけたらうれしいなぁ、と思います。・絵/松成真理子さんからのメッセージはるねこ はるねこ わかくさいろのねこ なくしたきんちゃくぶくろに はるのたね。「えー!わかくさいろの ねこですって?」と、最初にお話の中のあやちゃんみたいに驚いた後、猫を飼ったことがないので、近所の猫を観察に出かけました。こちらから声をかけると大抵、無視出来ずに振り向いてしまうようです。そして"目ぢからくらべ"をした後 、『私たちの猫時間に何か用でも? 用がないなら行くわよニャー』と言って去っていきました。猫時間を大切にしているんですね。ごはんの時間、猫会議の時間、ひなたぼっこの時間はことさらに。どの猫も一人前(一匹前)に堂々と
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