第1部 古典的な統計推論(アルゴリズムと推論;頻度派的な推論;ベイズ派的な推論;フィッシャー派的な推論と最尤推定;パラメトリックモデルと指数型分布族)第2部 コンピュータ時代初期の手法(経験ベイズ法;ジェームズ=スタイン推定量とリッジ回帰;一般化線形モデルと回帰木;生存時間解析とEMアルゴリズム;ジャックナイフとブートストラップ;ブートストラップ信頼区間;交差検証と予測誤差のCp推定;客観ベイズ推論とマルコフ連鎖モンテカルロ法;戦後の統計推論と方法論)第3部 21世紀の話題(大規模仮説検定と偽発見率;疎なモデリングとラッソ;ランダムフォレストとブースティング;神経回路網と深層学習;サポートベクトルマシンとカーネル法;モデル選択後の推論;経験ベイズ推定戦略)本書は,統計学が過去60年間にどのように進化してきたか検証し,広範囲に俯瞰する。歴史の順に3部に分け,各章で,この分野の発展に影響があった一連のトピックスを取り上げながら,それぞれの手法的発展や推論の正当性について説明する。第1部で紹介するように,古典的推論の大きなテーマはベイズ主義,頻度主義,フィッシャー主義に代表され,電子的計算の時代以前に確立されたものである。これらに関しては,近代でも基本部分を変えず,応用範囲を拡張し続けてきている。第2部は,1950年から1990年台の初期の計算機時代の発展を取り扱う。移行期のこの期間は,統計的手法における高速演算の有効性を理論および実装の観点から検証するのが現実的であった時代である。第3部は,21世紀のトピックスであり,最新の議論を紹介する。(本文4色刷)(Bradley Efron, Trevor Hastie: Computer Age Statistical Inference:Algorithms, Evidence, and Data Science, Cambridge University Press, 2016)
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