鎌倉にはとびきりのご馳走もあれば家族の食卓、日々の手料理、常備菜…その「おいしい」ものたちは、私の思い出の傍らにずっと寄り添っている。序 お屋敷街に佇む未来の老舗―イチリンハナレ・中華料理春(時間がアクセサリーとなる洗いをかけたシルクのような空間―オルトレヴィーノ・エノガストロノミア;記念日には桜のアーチを通って出かけたい―ローストビーフの店鎌倉山・ローストビーフ ほか)夏(窓からはフェリーニの映画みたいな景色が見える―バー・ケルピー・バー;森の中にいるような居心地の良さ鎌倉らしさってこういうこと―ガーデンハウス・カリフォルニア料理 ほか)秋(カフェでも喫茶店でもない空間 鎌倉山の一枚の木の葉―ハウスオブフレーバーズ・洋菓子;箸で手打ちパスタお椀でアクアパッツァ―Akizuki・イタリア料理 ほか)冬(料理人とバーテンダーのセッションを味わえる―波と風・日本料理;料理人は表現者 彼女を見ているとそう思う―マンナ・イタリア料理 ほか)〆 百回近く通っています 進化し続ける日本料理―田茂戸・日本料理この本を手にとってくださって、ありがとう。でも、もし、あなたが鎌倉の飲食店のガイドブックを探しているのなら、ごめんなさい。これは、そういう本ではありません。(著者まえがきより抜粋)幼少期から鎌倉で育ち、今なお住み続ける著者が、愛し、慈しみ、ともに過ごしてきたともいえる、鎌倉の珠玉の美味を語るエッセイ集。お屋敷街に佇む未来の老舗(イチリンハナレ)、自営の畑を持つ野菜のビーン・トゥー・バー(オステリア・ジョイア)、カレーもいいけれど私はビーフサラダ(珊瑚礁 本店)、今はなき丸山亭の流れをくむ一軒(ブラッスリー・シェ・アキ)、かつての鎌倉文士に想いを馳せながら(天ぷら ひろみ)……ガイドブックやグルメサイ
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